1月末、世界中からバイヤーが集まるパリのインテリア見本市、Maison & Objet(メゾン・エ・オブジェ)に行ってきました。
ファッションの発信地といえばパリ。
さらに来シーズンのトレンドが発信されるのがこの見本市なのです。これを見ればインテリア、雑貨、流行色のトレンドまで先取りできます。トレンドにはファッション→インテリア→花や雑貨といった連鎖関係が存在するので、フラワー業界もインテリアとは切っても切れない深~い関係。
初めて足を踏み入れて驚いたのがそのスケール 。敷地面積20万㎡にインテリア、家具、テーブルウエア、ギフト、テキスタイルなどのセクションが分類されて、ある大手のメゾンのブースに至ってはその広さは800㎡。ブースというより、まるで一軒の邸宅がそのまま引っ越してきたかのよう。その上、内部はサンルーム、キッチン、リビング、ベッドルーム、バスルームと各部屋ごとに商品がディスプレイされているので、親近感が沸き、バイヤーにとってイメージしやすい演出が工夫されています。
今回、注目した一つが、動物の角をオブジェに活用したインテリアです。クリスマス頃からアメリカのインテリアブティックでもちらほらと出ていました。このアイテムをどう使うかというと、シャンデリアのパーツにしていたり、写真のように球根を乗せて花器として使ったり、テーブル上のオブジェとしても。
そして今回、目から鱗だったのが、サンジェルマンなどにあるインテリアショップ「Flamant(フラマン)」をはじめとする、ベルギーやオランダのメゾンのデザイン性の高さ。NYのスタイルに通じる「モダン・リュクス」なデザインを発信していました。これには、なんとなくフランス勢も少々押され気味。
イタリアのフェンディはさすがに敷居が高く、メゾン入り口でかなり厳しくチェックして入場者をセレクトしていました。
<左:フェンディの提案するベッドルーム ブラックシャンデリアが魅力的です>
一世を風靡したパリの花業界の第一人者、クリスチャン・トルチュ氏のブースを覗くと、偶然にもご本人がいらっしゃって、「ボンジュール」とご挨拶。同行した現地コーディネーターのAさんから紹介していただいたので、少しお話できました。フルリストならではの経験から生まれる花器は必見です。
休憩するティールームも、お茶で有名な「マリアージュ・フレール」、マカロンで有名な「ラデュレ」が会場の片隅にお洒落なティールームを設営しており、さすがにフランス、ランチも手抜きはすることなく、しっかり時間をかけて頂いていらっしゃるようです。
そして何より面白いのは、ここに集まるバイヤー達と、各メゾンを案内してくれる社員のマンウォッチング。ブースからブースへの移動の際にはついつい目が惹かれてしまいます。個性的なファッションに身を包んだゴージャスマダムから、まるでモデルのようにエレガントな男性たち。カタログ一つ渡してくれるのにも「ウィンク付き」なのです。さすが・・・パリの見本市はエスプリがきいていました。
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