テキサスA&M大学で研修(Benz School of Floral Design)
アメリカではフラワースクールは大学の学部としてあることが一般的で、デザインだけではなく植生から始まり統括的に学べるプログラムを備えています。
このフラワースクール(Benz School of Floral Design)は、以前ご紹介したAIFD(American Institute of Floral Design)の全世界でわずか十校程度しかない提携校のうちの1校で、AIFDが求めているデザインを知るためにここで3日間のワークショップに参加してきました。
全米からこのセミナーに集まってきたのは約30名。
この道何十年というキャリアのフローリスト、かと思うと、隣には植物学の大学教授。その隣には唇にピアスをした女の子。さすがアメリカ、多様性に富んでいます。と感心するまもなく、テーマはウエディングをはじめとして5カテゴリー。そのカテゴリーの中で、さらにグループごとに細分化されたテーマに沿ってアレンジメントを製作した後は一人づつプレゼンテーション、そして講評を受ける、というスタイルです。この全員分の講評の中に、どういうデザインが評価につながるかというヒントが隠されています。
実際のAIFDの試験はすべてフリースタイル。ある先生によると、それはまさに「メンタルゲーム」。基準が明確にされていない分、ある意味、シビアな試験です。
5作品のデザインについてそれぞれ10項目の観点からデザインが評価されるのですが、その自由度の高さが難しいところです。一つのデザインにテクニックを、さりげなく忍ばせるように盛り込んでいくのは、まるでアイススケート競技のよう。
それに加えて、個性の表現が求められますが、個性的過ぎるデザインは評価につながらない。冒険はほどほどに・・・久しぶりにちょっとまじめにデザインに没頭した3日間でした。
<左:頭に花が咲いているのは大学教授のジム。マイアミ・テイストのヘッドアクセサリー。最終日のデモンストレーションより>
<コンテンポラリースタイルのブーケ>
最近のコメント